仕事柄、研究も兼ねて他店のとんかつを食す機会も少なくありません。その際に注文するのは必ずロースかつです。
ロースかつを食べてみればその脂身の善し悪しで、ヒレカツや他の商品の肉質や品質が分かりますし、そのお店の姿勢さえ伝わります。脂身のいい豚肉なら肉質も良いですしジューシィーでコクがあるはずです。
結局とんかつは素材である豚肉の品質で決まると確信しています。
ときに揚げ物を召し上がった後で、胃がもたれたりすることがあります。それが嫌で揚げ物を敬遠なさる方も多いように思います。
揚げ油や脂身のよくない事が関係していると考えています。とんかつを提供する上で、お客様にそんな思いをさせたくないと思い、自分の店のとんかつは胃にもやさしい上質な豚肉とを必死で探し回りました。そして現在のお肉と巡り会いました。
「稲」のとんかつは、血液中のコレステロールを下げる脂肪酸オレイン酸と、それを助けるステアリン酸など、良質の脂肪酸を多く含んでいます。だからヘルシーだし、コクもあります。
秘密は、徹底した品質管理を依頼した契約牧場から直接入荷することでした。

岩手県奥州市にある胆沢養豚は、美しい景観とともに多くの動植物が生息する胆沢平野にあります。胆沢養豚で育てられるSPF豚(※)は予め指定された病原体を持っていないため、ワクチンや予防接種などを最小限にすることで、ストレスが少なくのびのびと育っています。ほ乳時期から出荷までの長い期間の間に豚の状態に合わせた10種類の餌を与える独自の[適時給餌体系]をとることなどにより、脂が軽く臭みが少ない、旨みの多い肉が特徴です。「稲」では胆沢養豚と長期契約を行い、高品質の肉を安定して提供頂くことになりました。
「稲」のとんかつのお肉は「肉の繊維が細かくてジューシー。歯切れも良くて柔らかい」とお年寄りにも人気があります。さらに「脂身のあるロースかつでも、全然胃がもたれない」と女性のお客様にも好評です。
ソースをかける前に塩だけでも食べて見てください。化学調味料や食品添加物のない素材本来の味をお確かめ下さい。
(※)SPF豚とは、Specific Pathogen
Free豚の略で、オーエスキー病、萎縮性鼻炎、マイコプラズマ肺炎、豚赤痢、トキソプラズマ病などの病原菌を持っていない事が保証されている豚の事です。
SPF豚は、高いレベルの管理技術もった農場でのみ生産できる、安全と安心と美味しさを追求した豚の代名詞といえるものです。
詳しくは 日本SPF豚協会
を御覧ください。
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