「稲」のとんかつへのこだわりは、店主の創業期(昭和61年)にさかのぼります。
店を始めるにあたり、とんかつ専門店での修行を積んだ経験はありませんでした。 高校卒業後に仏蘭西料理店に従事した経験は有りましたが、畑違いからのスタートでした。しかしその洋食の経験が、結果的に成功へ礎となりました。
味もメニューも店をやりながら作っていったというのが本音です。特にソースは開店当初、スーパーで買って来たとんかつソースの方が美味しいんじゃないかとのご意見をいただくこともありました。開店当初のソースはとんかつソース独特のとろりとした感じが無く、さらさらだったためです。しかし、それが全ての食材・調理方法への「こだわりの原点」となりました。
苦労して、お米を選びましたが、研ぎ方・研ぐ時間・研ぐ人によって、お米の味が変わってしますことが課題でした。試行錯誤を繰り返し、原因は米に含む水分量に個人差がでるためだとわかり、水分含量を均一にするため、一度に研ぐ量を少定量に決め、研いだ後に重さを計り水を足して、水分を含んだお米の量を統一することで解決しました。その当時は朝から20キロ以上、7ポットもお米を研ぐために、1時間以上もかけて作業をすることとなってしまい、パートさん達には苦労をかけることになってしまいました。(今は)
とんかつといえば、 赤味噌にしじみのお味噌汁というのがが定番ですが、地域柄、家庭的な味を求めるお客さんも多く、そして好みも様々でしたので、お味噌汁は信州味噌の合わせ味噌と八丁味噌を加えた赤だしを日替わりで、具も変えながら提供するようにいたしました。
食事を提供するのですから、 美味しいものを提供するように努めるのは当たり前のことですが、気持ちよくお食事をしていただくため、店内が清潔であることをまず第一に考えています。
店内の清掃も、おいしいとんかつを召し上がって頂くためのこだわりです。
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